日時: 10月20日(土)
会場: 群馬県立女子大学 講堂
3作品同日上映
(1本よりご覧になれます。)
〜当日のスケジュール〜
(9:30より開場)
10:00 〜 11:49 『相馬看花』 (109分)
東京電力福島第一原子力発電所から20キロ圏内にある南相馬市原町区江井地区。2011年4月3日、津波と放射能汚染と強制退去で様変わりしたこの地域へ、松林要樹は救援物資を携
えて向かった。市議会議員田中京子さんとの偶然の出逢いから、松林の取材生活が始まる。ときに避難所で寝泊まりしながら、被災の後に流れる特異な時間を現地の人々と共に生き、その
表情と肉声を間近から捉える。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2011で本作が上映されると、会場は笑いと涙につつまれた。逆境に立ち向かう者同士が交わすユーモア。いつの世もかわらぬ男女の機微。土地を、自由を奪われた人々の背景で咲き誇る桜の花。いくつもの美しい映画的な瞬間を湛えながら『相馬看花』は、原発事故によって奪われた土地の記憶へと迫っていく。
———休憩(21分)———
12:10 〜 13:46 『フタバから遠く離れて』 (96分)
2011年3月12日
双葉町民は1号機の水素爆発を耳にし『死の灰』を被った…町は全面立入禁止の警戒区域となり、1400人が250?離れた埼玉県の高校へ避難した…地域社会丸ごと移転したこの高校は、まさに現代のノアの方舟と化した…
福島第一原発が立地する福島県双葉町の避難生活を描いたドキュメンタリー。原発により潤い栄えたとされる町の盛衰と、故郷を奪われた町民の日常を見つめ続ける。
原発により1960年代以降経済的繁栄が約束されてきた場所・双葉町。町民は、いまだ奪われた家・土地・財産の補償を受けずに、5年以上とも言われる避難生活を続けている。
先進国日本の片隅で忘れ去られていく人々。先の見えない待つだけの避難所の時間をカメラは9ヶ月にわたり記録した。
日本の原子力政策の成れの果てがここに凝縮されている。
———休憩(24分)
14:10 〜 15:54 『アレクセイと泉』 (104分)
ベルリン映画祭を始め、世界各国で好評を博した『ナージャの村』から5年。写真家・本橋成一と音楽家・坂本龍一と組んで〈泉〉を主題としたドキュメンタリーを完成させた。
舞台となる〈泉〉は、1986年4月26日に起こったチェルノブイリ原発(旧ソ連・現ウクライナ共和国)の爆発事故で被災した、ベラルーシ共和国東南部にある小さな村ブジシチェにある。この村の学校跡からも、畑からも、森からも採集されるキノコからも放射能が検出されるが、不思議なことにこの〈泉〉からは検出されない。「なぜって?それは百年前の水だからさ」と、村人たちは自慢そうに答える。
この百年、人間は何の豊かさを求めてきたのだろう。
《水の惑星=地球》の強い意志のようにこんこんと湧く〈泉〉は、私たちに“本当の豊かさとは何か”を静謐に語りかける。
〜16:30 講演ロビーにて座談会(自由参加)